モルモットは、もともとは南米に生息していたテンジクネズミを改良して、家畜用にしたものです。
ですから、自然界で生きていた頃は、天敵の肉食動物に食べられてしまう存在で、いつも周りを警戒して、危険を感じれば逃げて隠れる性質があるのです。
相手を攻撃するというよりは、逃げる生き物なのです。
そんなモルモットなので、びくびくとして、ストレスも受けやすいと言えます。
ストレスの原因
- 慣れない環境
初めて飼い主の家にやって来た時、引っ越しなど、モルモットが初めての環境に移った時は、それだけでストレスを感じます。
獣医に行くだけでも、ストレスになります。
- 整っていないケージでの生活
ケージの床材や、寝床など、モルモットが安心できる環境でなければ、日々ストレスが蓄積されます。
床材は、そのモルモットに合った物になっているでしょうか。
足や爪が引っかかるような床では、歩くのもストレスです。
寝床は、モルモットが安心して寝れるように、干し草を入れたり隠れるのに最適な場所にしてあげて下さい。
また、清潔なケージを保ってください。
毎日掃除して、おしっこややうんちで汚れて湿っているペーパーや干し草などを取り換えてください。
モルモットは、体の割には小さくて、柔らかい手足をしています。
なので、怪我もしやすく、また皮膚病にもかかりやすいのです。
- 合わない餌と病気
モルモットは草食動物で、野菜や干し草などから人工飼料のペレットなど幅広く食べることができます。
しかし、好き嫌いがあったり、飼い主の努力不足などで偏った食事をしていると、病気しやすくなります。
- 妊娠、出産、授乳期
人間と同様、母親モルモットも、妊娠、出産、授乳期には、特に子供を守る本能が働き、敏感になります。
この頃のモルモットは、出来るだけそっとしておいてあげましょう。
- 他の動物
天敵の肉食動物、身近な動物では猫や犬が、モルモットに近づくと、大きな危険を感じます。
このような動物に近づけてはいけません。
鳴き声や匂いでも、驚き、ストレスになります。
- 人間
とても臆病なモルモットですので、飼い主に慣れるのにも時間が必要です。
でも、無理に触ったり、逃げたり隠れているのを無理に引き出したりしては、逆に、人間嫌いになってしまいます。
モルモットは、臆病ですが、コミュニケーション能力のある生き物です。
ですから、無理せず、モルモットが落ち着くのを待ち、そこから徐々に、モルモットの嫌がることをせずに、近づいていけば、その内、おいしい餌をくれる飼い主のことを好きになってくれるはずです。
ストレスの症状
食欲不振になったり、巣箱に隠れて出てこなくなります。
食欲不振の原因のひとつで、よくあるのが、歯の病気である不正咬合です。
モルモットの歯は、一生伸び続けるので、食べる事によって歯を削らなくてはいけません。
牧草などの固い食べ物も、バランスよく食べさせなくては、この症状になってしまいます。
また、怯えている鳴き声では、グルグルやドゥルルと唸ったり、歯をカチカチ言わせてみたりもします。
大声でキーキーと警戒した場合は、特に危険を感じていると言えます。
まとめ
臆病でデリケートなモルモットのサインを、飼い主はしっかり受け止めて、まずはストレスの原因を取り除いてくださいね。
そのモルモットの性格を知り、その子に合った環境つくりをしましょう。