野生であった時の習性により、敵からのがれるための本能で病気を隠そうとするモルモット。
私たちの前でも同じです。
普段から元気な様子を観察しておくと、その違いに早く気づけるかもしれません。
病気になったときのモルモットの行動と、その意味を調べてみました。
壊血病(ビタミンC不足)とは?
私たち同様、体の中でビタミンCが作り出されないモルモット。
ペレットを食べさせているのにビタミンC不足のため、体調をくずす場合があります。
これを壊血病といいます。
元気がなく食欲が落ちます。
毛のつやがなくなり、やがて抜け落ちてしまいます。
そして足をひきずるように歩きます。
ひどくなると亡くなってしまいます。
長い航海にでた船乗りたちが昔かかっていた病気です。
野菜や果物を摂ることができなかったためにかかりました。
ビタミンC不足のため、皮膚や粘膜、歯肉の形成に異常がおき、出血しそれに伴い歯が抜けてしまうのです。
また骨にも異常がおこり亡くなってしまうのです。
モルモットに必要な栄養が含まれているペレットを食べているのになぜかかるのでしょうか。
ペレットの保管状態を見直してみましょう。
一度開封したペレットは、夏場なら密閉できる容器に移し替えて冷蔵庫の野菜室に入れるのが望ましいです。
ペレットに含まれているビタミンCは、熱に弱く、金属や空気に触れると分解されどんどん減っていきます。
できるだけ密閉するよう心がけてください。
同じペレットを与えていると飽きてしまって食べなくなるモルモットもいます。
違うペレットを選ぶのも良いかもしれません。
また、野菜や野草(イネ科、アブラナ科、若葉など)を食べせてもよいでしょう。
ビタミンCを摂るためにはできるだけ新鮮なものが理想です。
普段からモルモットの行動を観察しよう
ペットショップで購入する際、モルモットの健康な状態をよく見せてもらいましょう。
きちんと世話が行き届いていますので、その時の歯の状態や、つめの長さなどを覚えておくと、自分で管理する時の目安になります。
また、動物病院の情報も聞いておくと便利です。
普段からよく観察することにより、すぐに病気やけがに気づくことができます。
家族みんなで世話をする場合、誰も餌をあげてなかったということがないよう、お当番を決めましょう。
つめの切り方のコツ
ペットショップでつめの切り方を教えてもらったとしても自分で切るのは怖い気もしますね。
血管が通っていますので、短く切っては血が出てしまいます。
懐中電灯で照らすと血管がピンク色にはっきり見えますので、その2,3ミリ手前を切りましょう。
活発に動いているモルモットならあまりつめ切りをしなくてもよいのですが、大人しいモルモットや、年老いたモルモットは、個体差にもよりますが3週間くらいでつめ切りが必要です。
のびすぎるとつめの先が丸まってきてしまいます。
つめ切についているやすりの部分で削ってあげても良いですね。
普段から抱っこさせてくれるモルモットで、つめ切りを嫌がらなければひとりでできますが、つめ切りを見ただけで逃げてしまったり、抱っこになれていないモルモットなら、ふたりでおこなうのが安心です。
まとめ
ビタミンC(アスコルビン酸)は、コラーゲン内のヒドロキシプリンやヒドロキシリジンを作り出すのに欠かせない物質です。
欠乏しますとモルモットのベロや歯茎にみずみずしさがなくなり、骨や歯の形成に異常がでます。
足をひきずり痛みをともなうため、やがて歩けなくなります。
ペレットのビタミンCが空気に触れると失われていくのは知りませんでした。
モルモットのうんちは、ころころのものと、やわらかいうんちの2種類あります。
やわらかいうんちは、モルモットに必要な栄養がまだ残っています。
モルモットは、おしりに口をもっていき、これを食べます。
これを「食糞」といいます。
食糞は、飼い主さんが寝静まった夜中にこっそりやるそうですよ。