ペットショップで一目惚れしてお迎えしたモルモットが、「逃げたり、噛んだりで、抱っこさせてくれない」となると、「お世話しているのは、私なのに・・・。」などと、寂しくなりますね。
どうして、抱っこさせてくれないのでしょう。
そこで、今日は、モルモットの性格と合わせて、噛まれずに抱っこする方法について調べてみたいと思います。
モルモットの性格
- 穏やかで、大人しい
- とても臆病で、神経質
- 好奇心が旺盛
- 感受性が強い
- 甘えん坊
- 愛嬌があり、感情表現が豊か
・・・など
モルモットは、子供達が集まるイベントには必ず登場する「ふれあいコーナー」のレギュラーです。
人間には、自由に抱っこさせてくれる友好的な動物に映っています。
モルモットの「噛む」ということ
調べてみると、モルモットにとっての「噛む・かじる」というのは、「習性」でした。
この習性は、げっ歯目に分類される動物の「本能」ということです。
これは、「ストレス発散」や「遊び」の表現であり、歯が伸びてきた時の「かゆみ」を紛らわす行為でもありました。
本能であっても、個体の性格によることが大きいです。
必要な時だけ噛む個体もいれば、噛み癖のある個体もいます。
また、お迎えしてから、噛み癖が付いたという個体もいる様です。
お迎え後の噛み癖について
お迎えしてからの噛み癖は、ほとんどが今の環境や生活に不満があるという現れの様です。
言い換えれば、「ストレスがある」ということでしょう。
どんなことが「ストレス」になっているのか、あげてみましょう。
- ゲージ内が気に入らない:清潔ではない・広さが足りない・暑すぎる・寒すぎる・周りがうるさいなど
- 餌と水が気に入らない:足りてない・嫌いなものがある
- 遊びたい:ゲージの外に出している時間が足りていないなど、活動の不足
- 飼育者の接し方に不満がある:きつく接する・脅かすなどで警戒されている
- 発情期や妊娠している:この時期は、とかくイライラする
- 体のどこかが痒い:かゆみでイラついている
- 体のどこかが具合が悪い:具合が悪くて困っている
・・・など
噛み癖の改善方法
モルモットの噛み癖を改善することは、簡単ではない様です。
元々噛み癖のある個体もいるのですが、不満を軽減することができれば噛み癖も軽減するかも知れません。
お迎えしてからの噛み癖は、飼育者や環境に満足していないことが多い様です。
まず、個体をよく見て、もう一度、環境や接し方を見直してみましょう。
- ほとんど指(手)を噛まれる場合:「指(手)=噛む」という条件反射の可能性があります。口元を指(手)で触ろうとしない、または触らない様にしてみましょう。
- 撫でることを止めようとした時に噛まれる場合:「止めないで欲しい」の合図の可能性があります。
- 撫でられている時に噛む場合:気持ち良すぎて、噛んでしまう可能性があります。
- 何でもない時に手を出したら噛む、突然噛む様になったなど場合:広いところで遊ばせたり、出入りを自由にしたり、かじり木を与えたり、餌や牧草を変えてみましょう。
モルモットが「噛む」のは、飼育者との関係(接し方)に大きく影響される様です。
飼育者は、焦らないで、個体のペースに合わせる気配りが大切の様です。
モルモットを抱っこできる様にしつける
モルモットをお迎えすると、その日、その瞬間なら、モルモットとの「触れ合い」が始まります。
「始めが肝心」という様に、モルモットに対しては、飼育者の第一印象を良くしておくのが良い様です。
例えば、次の様なことです。
①お迎えした当日と翌日
- ゲージの中での様子を見守りましょう。
- 餌と水などが用意した時点より少なくなっていたら、上手くいっていると思って良いでしょう。
②3日目
- 見守っていると、餌や水が減っていて毛繕いをするなど、動きがあれば順調です。
- 名前を呼びながら、おやつ(野菜など)を手渡してみましょう。
- 始めは逃げる様子を見せても、根気よく繰り返すことが大切です。
③4日~5日目
- モルモットの見える位置から、手を近付けてみましょう。
- 毛が生える方向に沿って撫でてみましょう。
- 優しく撫でることで、怖がっていた個体も飼育者が「安全な存在」と分かってくるでしょう。
- 嫌がった仕草を感じなければ、頭から背中までを毛に沿って撫でてみましょう。
④1週間前後
- 撫でられることに抵抗がなくなった様なら、外に出してみましょう。
- 静かに名前を呼びながら、膝に乗せてみましょう。
- 膝の上でおやつ(野菜など)を手渡ししてみましょう。
⑤日頃からの注意
- 何事も「モルモットにとっての無理」はしない。
- 何をするにも声がけをする。
- 餌で不安を取り除く。
- おもちゃなどで気を引く。
- 抱き上げの高さは、できるだけ床に近い位置を心がける。
- 抱き上げ始めは、上からではなく下から優しく包む様にする。
- 抱き上げたら足を支えて、胸に抱く様にする。
- 撫でる時は、毛に沿って撫でる。
- おしりは触らない様にする。
・・・など
この様なことに気を配りながら、ゲージ内の環境を良くし、牧草や餌、水はいつも新しいものを、例えば、「1日一回」と決めず、汚れたら交換する様に心がけましょう。
飼育者が、無理や押しつけをしなければ、ほとんどの場合、元々は集団で生活している動物ですから、モルモットの方から歩み寄ってくる様です。
モルモットとの関係は、飼育者の努力の上に築かれます。
まとめ
モルモットは元々、集団で生活している動物です。
イベントなどでレギュラーのモルモットも、公開までには飼育者の努力があってのことです。
それに、モルモットは、独りぼっちが苦手です。
飼育者の接し方で、時間はかかっても必ず慣れてくれます。
調べによるに、実際には、数日で慣れる個体から半年もかかる個体もあって、私達人間と同じ様に、言えば「十匹十色」の様です。
気長に、接してあげてくださいね。