健康な人の平熱は36.5~37.1℃です。

36℃以下の人は「低体温」という症状に常に蝕まれているわけです。

一般に体温が1℃下がると免疫力は30%下がるとされますので、低体温になればなるほど体調が悪化し、細菌感染するなどで病気に罹りやすくなるわけです。

では、モルモットはどうでしょう?

温度変化や環境の変化に神経質で、暑すぎても寒すぎてもダメな生き物ですよね。

モルモットと一緒に冬を過ごすうえでの温度管理について調べてみました。

また、外での飼育が可能かどうかについても考えます。

モルモット 冬 温度 外

モルモットの冬場での暮らし

モルモットの平均体温は37.5℃~39.5℃で、人間より随分高いです。

ということは、人間より更に、周囲の温度による冷えを感じ取りやすいのです。

仮に15℃の同じ室内にいた時、人間よりモルモットの方が、室温と体温との差が大きいため、余計に寒く感じるというわけです。

モルモットが健康を維持できる気温は17℃から24℃と言われ、活動限界温度の範囲は10℃から30℃までとされています。

下限活動限界温度が10℃とはいえ、冬場では室内温度が15℃を下回るとモルモットの活動は鈍くなり、食欲は減退し、名前を呼んでもケージの隅でうずくまって眠ってばかり、という状態になってしまいます。

体温が下がることで消化能力が低下してしまうので、体調も悪くなり、病気にも罹りやすくなります。

周囲の温度が低温で、しかも床が湿っている場合は呼吸器系の病気にも罹りやすくなります。

冬場はエアコンの稼働による暖房や、エアコンとペット用ヒーターなどを併用して、モルモットの体温が急激に下がらないよう気をつけてあげてください。

特に短毛種は寒さへの耐性が低いです。

ケージ全体が暖まるようにしてあげます。

エアコンの温風がモルモットに直かに当たらないように気をつけましょう。

ケージの下に置く小動物用のプレートヒーターはケージの床面が温まりますし、モルモットがコードを齧ることによる感電事故や、尿の影響での漏電事故の心配も少ないです。

その際、温度が熱すぎても駄目ですので、モルモットの様子を見ながら、適温に調整してあげましょう。

また、エアコンを稼働させ続けていると湿度が足りなくなってきますので、加湿器も必要です。

モルモットに対する適切な湿度は40%から70%です。

低湿度も呼吸器疾患を引き起こします。

モルモットを暖かく過ごさせてあげるのが一番大切ですので、冬場の間だけ床材(牧草)を多めに入れる、また、室内でも空気の流れで冷風や隙間風を生じますので、それを防ぐためにケージの周囲を段ボールやウレタン素材などで囲う、ケージを布や毛布で囲ってあげる、などの工夫をしましょう。

囲った物をモルモットが齧らないよう注意してあげてください。

寒冷地で、夜間にエアコンを切ってしまうのなら、モルモット専用のヒーターなどは必須アイテムです。

電化製品をケージ内で使用する際は、コードなどをモルモットに齧られないように設置しましょう。

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モルモットは、冬に外で飼育できるの?

通年において、モルモットの最も一般的な飼い方は、ケージからモルモットを出して自由に部屋の中で遊ばせておき、外には決して出さない(庭に放さない)という室内飼育方法です。

ここで、東京の過去の平均気温を1月から少しだけ見てみると……

  • 1月、2月は6℃~7℃前後、
  • 3月は10℃前後、
  • 4月は14~15度前後、
  • 5月は18~20℃前後

1月と2月だけ見ても、モルモットの下限活動限界温度10℃より下回っており、冬場の凍えるような温度の中、外で飼うのはかなり厳しい状況です。

本来は、モルモットは室内で飼うのが好ましいですが、勿論、モルモットの屋外飼育は必ずしも不可能ではありません。

ですが、かなりの好条件が整っている状況が必要です。

小屋は、環境による温度変化がほとんどない場所を選んで設置しなければなりません。

夏場は日差しが避けられて涼しい場所、冬場は日当たりが良く寒風が吹きこまない場所で、温度管理が容易にできることが条件です。

丈夫な木の板で小屋を作り、床面は必ず地面から離し、外敵を防ぐ金網で囲います。

雨にも濡れないようにしてあげましょう。

多頭飼いにすれば、冬場は互いに体をくっつけ合って暖め合うことができますし、元々集団で生活する動物なので、寂しがることも喧嘩することも(個体同士の性格にもよりますが)少ないです。

臆病で神経質なモルモットは周囲の音などにもストレスを感じ、病気になってしまうことがあります。

近所にしょっちゅう吠える犬がいたり、バイクやトラックなどのエンジン音、カラスなどの飛来や、猫の侵入などに対して万全の注意が払えるなら、外での飼育も可能と言えなくはないですが心配です。

可愛がっているモルモットをわざわざ危険に晒すようなことはせず、室内で温度管理をしつつ飼う方が、モルモットにとっても飼い主さんにとっても安心です。

まとめ

夏もそうですが、モルモットは、冬も温度管理を徹底しなければいけませんね。

外での飼育より、室内飼育が適しています。

冬眠する動物と勘違いされる方もいますが、モルモットは冬眠しません。

体温が下がるとどんどん具合が悪くなってしまうので、暖かく快適にひと冬を越させてあげたいですね。

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