モルモットは、暑さにも寒さにも弱い生き物と聞いたことがあり、飼育にはそれなりの苦労があるそうです。

上手くモルモットに適した環境が作られていればいうことはありませんが、そのバランスが崩れた時、モルモットの体に異常が現われます。

1番分かりやすいのは、「糞の状態」です。

今回は、モルモットの「糞の量や大きさから分かること」について調べてみました。

モルモット 量 少ない 小さい 糞

モルモットの糞

モルモットは草食動物ですが、その糞には特徴があります。

  • 色:やや黒みを帯びた濃い茶色
  • 形:2cm~3cmほどの細長い粒状
  • オス:緩やかにカーブしたバナナ状
  • メス:まっすぐに伸びた俵状

※体の構造による違いからオスとメスの糞も違うので、性別の区別ができます。

  • ニオイ:よほど近づかないとにおわない
  • 一日にする糞の数:約170個。個体により差はあります。
  • 盲腸糞:通常の糞とは別に、個体にとっての栄養たっぷりの糞です。個体差はありますが、1日に150個~200個を生成します。

盲腸糞の働き

盲腸糞は、文字通り「盲腸」内で作られます。

盲腸に済む良性の細菌によって作られたビタミンBやタンパク質などの栄養素からできています。

モルモットは、その糞を食べることで、もう一度栄養素を体の中に取り入れているそうです。

栄養素のあまりない草からより多くの栄養素を取り入れるためには、たくさん食べなければなりませんが、一度には食べられません。

そこで、取り切れなかった栄養素を「盲腸糞」という形にして再利用できる様に進化したのかも知れません。

「盲腸糞」は、糞ではなく、栄養素です。

モルモットの食糞

モルモットは、決まった間隔で、直接的に肛門からの糞を食べます。

その糞は、通常の糞と違い、とても小さな形をしていて、少し柔らかいです。

この小さな糞のことを「盲腸糞」といい、モルモットにとって必要不可欠な糞です。

モルモットは、この「盲腸糞」を1日に150個~200個も食べます。

※「盲腸糞」が、下痢の時は獣医さんに受診しましょう。

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モルモットの糞の種類

  • 糞が少ない①:迎えたばかりで、まだ環境に慣れていないことが原因

モルモットの腸のサイクルは2~3週間なので、現在、下痢や食欲が落ちていなければ、経過観察で大丈夫だそうです。

  • 糞が少ない②:病気を疑う

食欲が落ちてくる場合は、腸閉塞を疑うか、もしくは糞が停滞している可能性があります。

獣医さんに連れて行って、腸閉塞の場合は手術になる可能性もありますが、糞が停滞している場合は、腸を動かす薬の投与と、肛門付近のマッサージで改善する様です。

  • 糞が少ない③:固さや形がバラバラで、しかもいつもより少ない

食欲がある様なら、サツマイモやりんごを、ほかには、市販の乳酸菌を試してみるのも良いでしょう。

2~3日様子を見て、改善が見られない場合は、獣医さんの受診をお勧めします。

  • 糞が驚くほど多い:特に変わったところがない

元々大量に糞をする動物ですから、現在、下痢や食欲が落ちていなければ健康な証拠だそうです。

  • 糞の切れが悪く、先が尖っている:高齢に多い

食欲が落ちて、胃腸の活動が鈍くなったことでおこった可能性があるそうです。

  • 糞が小さい①:歯が原因のこともある

歯が伸び過ぎていると、餌が満足に食べられなくなって、結果、糞も小さくなります。

よだれを垂らす様になったり、下あごを傷付ける様であれば、獣医さんの受診をお勧めします。

  • 糞が小さい②:牧草や水を確認

牧草が古かったり湿っていたりすると、また、水が冷たすぎると、寒さに弱いモルモットの腸は動きが悪くなり、食欲が落ちれば糞も小さくなります。

  • 糞が緩い(夏):飼育環境を確認

暑さで軟便になっている場合は、腸の動きが鈍っているのかも知れません。

暑いことで、餌や水が悪くなっている場合も考えられます。

元気がある場合は、新しい牧草とペレットを与えて、様子を見ましょう。

また、元気がない場合は、獣医さんの受診をお勧めします。

  • 糞をしない①:糞が詰まっている

自分の毛が腸に溜まって、詰まってしまったことでおこっている場合があります。

はっきりさせるには、獣医さんに連れて行って、レントゲンを撮ればすぐ分かります。

  • 糞をしない②:ただの便秘

水分の補給と果物(りんごやパイナップルなど)をすり下ろして与えてみましょう。

酷い場合は、獣医さんの受診をお勧めします。

  • 盲腸糞を食べない:ただ、目にしないだけ

肛門付近が汚れていなければ、必ず盲腸糞は食べています。

毛繕いをしている様に見える時が、食べている時かも知れません。

それくらい、見えないものです。

まとめ

調べてみて、健康なモルモットの糞については、驚きと感心がありました。

オスとメスの区別が付くほど、糞の形がはっきり違うことに驚き、また、「盲腸糞」という栄養のある糞を食べるということに、さらに驚きましたが、モルモットの体を維持するために考えられた素晴らしい「知恵(進化)」であると感じました。

色々な糞の異常があり、病気が隠れていることも分かりました。

糞の異常に気が付いたら、早めの受診が良いと思いました。

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