自分より小さい動物や弱い動物を飼育しようとする時に一番困るのは、病気の時です。
多少騒がしくても元気で動き回ってくれていれば、その時はうるさくても、実は安心できます。
動かずじっとしている時は、本当に心配なものですが、かゆがって暴れているのを見るのも辛いものですね。
また、調子が悪いと、糞にも現われます。
糞の様子を日頃からきちんと観察していれば、少なくても、いつもと違うことが分かります。
そこで今日は、モルモットの「糞」と、モルモットに付く「虫」について調べました。
モルモットの健康な糞
- 色:濃い茶色
- 形:細長い粒で、長さは2cm~3cmほど
- オス:バナナ状
- メス:俵状
- ニオイ:ほとんどおわない
モルモットの寄生虫
- モルモットコクシジウム
- モルモットギョウチュウ
- モルモットセンコウヒゼンダニ
- モルモットズツキダニ
- ハジラミ
・・・など
寄生虫による様子と対処法
- モルモットコクシジウム
「様子」
飼育者が気付かないことが多いです。
子供のモルモットの下痢で気が付くことが多く、新生児の場合は、脱水症状になり命を落とすこともあります。
「対処方法(治療方法)」
獣医さんのところで、糞検査をします。
発見されたら、駆除薬をくれます。
下痢の糞の場合は、栄養ドリンクなどの点滴をしながら、脱水症状を改善していきます。
また、症状が見えたり見えなかったりしますので、体の調子が落ちた時が要注意です。
処方に従って、しっかり駆除しましょう。
- モルモットギョウチュウ
「様子」
飼育者が気付かないことが多いです。
餌は食べているのに、体重が増えなかったり逆に減ったり、肛門付近をかいたりします。
「対処方法」
獣医さんでギョウチュウ検査(肛門にシールを貼る)をし、卵が見つかれば、駆除薬を処方してくれます。
個体の様子で、栄養剤などの補助薬を処方される場合もあります。
処方に従って、治療しましょう。
症状が見えたり見えなかったりしますので、体の調子が落ちた時が要注意です。
しっかり駆除しましょう。
- モルモットセンコウヒゼンダニ
「様子」
フケが大変多くなります。
脇腹や手足にもの凄いかゆみと、毛が抜ける症状があります。
時には、かきむしってしまい、そのできた傷口から別の菌が入り込み、違う病気を引きおこす場合もあります。
食欲がなくなったり、体重が減ったり、かゆみからくるケイレンがおこったり、個体が弱って命に関わることもあります。
「対処方法」
獣医さんのところから、抗生剤を処方してもらい、様子によっては、栄養剤などの補助薬も処方されます。
指示に従って、治療しましょう。
また、体に優しい床材に、牧草を敷き換えて、換気に気を配るなど、ゲージ内の環境を一新しましょう。
- モルモットズツキダニ
「様子」
黒い点をたくさん見ることができます。
じっと見ていると、その黒い点が動くのも確認できます。
目立ってかゆがらない個体もいる様ですが、一般的にはかゆがります。
体全体に広がります。
陰部やおしりなどの毛が抜けます。
お風呂に入れてもあまり効果は見られません。
個体の皮膚にしがみついたダニは、血や体液を吸って繁殖します。
「対処方法」
まめにお風呂に入れたら良くなったという飼育者の意見もありますが、いなくなった確認はできていません。
やっぱり、獣医さんに連れて行って、治療してもらった方が良いでしょう。
獣医さんのところでは、「ダニ落とし」の薬を処方してくれるでしょう。
- ハジラミ
「様子」
耳の周りに寄生の様子が多く見えます。
重症化すると、かゆがります。
毛が抜けます。
脂漏(シロウ)が現われます。
皮膚が変色します。
「対処方法」
皮膚に「ダニ落とし」を数滴たらして、駆除します。
個体の体力の様子では、栄養剤などの補助薬が処方される場合もあります。
※どの寄生虫であっても、処方された薬を指示通り使ったあと、もう一度、再検査をしてもらいましょう。
獣医さんから、「大丈夫です」の言葉をもらえば、安心できますね。
予防
- 初めてお迎えした日に、獣医さんでの健康診断は済ませた方が良いです。また、複数で飼育している時は、今いる個体に感染の可能性がありますので、健康診断は必ず受けましょう。
- ゲージ内は常に清潔にして、牧草や餌は新しいものに毎日取り換えましょう。万が一のことを考えて、「これでもか!」というくらい徹底した掃除をしましょう。
- 習慣的な薬用シャンプーの使用と、ハーブ系の駆除スプレーを使用すれば、予防できる場合があります。
まとめ
モルモットの様に体中を毛に被われた動物は、ダニやシラミが湧きやすいと聞いたことがあります。
今回調べて分かったことは、特に、モルモットはお迎えしてから外に散歩に行くこともなく、一生のほとんどを家の中で過ごすはずなのにダニなどが湧くのは、家で湧いたのではなくペットショップで展示されている時点ですでに「湧いていた」と考える人も多いことでした。
そのために、「お迎えする時は、前以て健康診断を受けましょう」という多くの飼育者の声に驚きました。
健康診断を受けることは良いことですが、「すでに、ショップにいた時点から」ということの真意は不明です。
糞の異常も虫が湧くことも、モルモットの生活環境が関係していました。
「清潔なゲージ内」と「新鮮な餌や水」と「通気(換気)性」に気を配っていれば、ある程度避けられる様です。