出産は、生き物にとって人間を含め、最高に幸せで、それでいて危険な一大イベントです。
人間なら1人、または2人をこの世に産み出すのに、まさに地獄を見る思いですが、モルモットは、ネズミの仲間だから何匹も産むイメージです。
そして、人間よりも楽に産める様な気がします。
ですが、本当のところはどうなのでしょう。
今回は、モルモットの出産に関して、調べたことを書いてみたいと思います。
モルモットについて
- 原産国:南アメリカはペルー原産
- 種類:哺乳類でテンジクネズミ科
- 生態:高山を好み、群れで穴の中に棲む
- 人間との関わりの始まり:現地のインディオが食べるために飼育
- 現在の人間との関わり:愛玩動物でもあり、実験動物でもある
- 寿命:5~6年~8年(環境の改善により、ますます伸びている様子)
モルモットの妊娠について
調べによると、モルモットには、妊娠適齢期というものがある様です。
この時期を超えると難産になる可能性が高く、場合によっては帝王切開などということもある様です。
妊娠はオスで生後3ヶ月、メスで生後2ヶ月から可能の様ですが、生後4ヶ月から6ヶ月頃がメスの妊娠適齢期といわれています。
「生後9ヶ月頃までにメスが第1回目の出産を済ませないと難産になる」、それは、メスの骨盤がしまってしまい、産道が閉ざされてしまうからとのことでした。
妊娠から妊娠中について
調べによると、妊娠の確認は、メスのお腹を触ることでほとんどの場合できます。
お腹に小さな塊が触れたら妊娠ですが、体重も増えていく方向に変化すれば、ほぼ間違いなく赤ちゃんはお腹の中で育っています。
妊娠期間は、およそ65日前後で、1回の出産で1匹から6匹の赤ちゃんを産みます。
妊娠期間中は、運動不足に注意します。
初期には安静に気を配り、安定すれば「妊娠中毒症」を防ぐためにも、あまりの過保護は良くないそうです。
適度な運動が安産と元気な赤ちゃんの誕生につながります。
栄養に気を配るのも、この時期です。
「野菜を多めに与えましょう」とありました。
出産が迫ると、メスのストレスはピークに達します。
出産間近のケージのお掃除などは、最小限にしてあげましょう。
大きな音や周りのざわつき音にも気を配って、適温を保ちましょう。
出産にかかる時間について
いよいよ出産が始まります。
陣痛がきて、いきんでいる様子も確認できるので、立ち会うことも十分できます。
メスは、1匹の赤ちゃんを20分前後かけて産む様です。
そして、数分置いて、また産む、そして・・・を赤ちゃんの数だけ繰り返し、最後に、赤ちゃんの数だけ残った胎盤を自分で食べて終わりです。
一般的には、出産は48時間以内に終わります。
赤ちゃんの数が少なければそれより短時間で終わるでしょう。
モルモットの出産は、人間と違って、自分の世話(後始末)は自分自身でしなくてはなりません。
無事に産んだからと安心していると、次の陣痛が始まります。
始まる前に、たった今、産んだ赤ちゃんを包んでいた「羊膜」や「ヘソの緒」を食べたり、濡れた赤ちゃんの体(毛)をマッサージを兼ねてなめたり、前歯を器用に使って乾かしたりなど、次の赤ちゃんを産むまでの僅かな時間に済ませます。
まとめ
調べてみて分かったことは、モルモットは早熟であること、出産適齢期があること、モルモットの出産は人間のそれと同じ様に陣痛もあり、いきむこともして、私が考えていた様な「多産だから、楽」ではなく、この世に新しい命を産み落とすために、たった1匹で頑張ることでした。
そして、「人間の出産は、保護されている」と感じさせられました。
「モルモットは、実験動物の代名詞」として、確かに、私達人間のために命を捧げてくれているのは事実です。
ですが、今やペットショップの人気者でもあります。
モルモットを実際に飼育してみると、私達と同じ「命あるもの」ということが大変よく分かります。
ましてや、家での出産を目の当たりにすると、こちらも力が入り、無事な出産を祈る様に見守りながら、ただ感動するばかりでした。